東北地方太平洋沖大地震に関する記者会見における小野大使冒頭発言
(スペイン語による発言の仮訳)
3月14日(月)17:30 於:大使館内講堂
皆様こんにちは。本日はご出席いただきありがとうございます。まず、数時間前に大統領官邸においてカルデロン大統領から、今回日本の北東部を襲った大地震に関して暖かいお言葉とメキシコ政府として必要な支援は何でも行う用意がある旨の表明をいただいき、私は大統領のこのお気遣いに対し、大変感謝しているということを述べさせていただきます。
また、これまで、連邦政府の高官、地方政府の首長、NGOその他機関、状況を憂う何百というメキシコ国民の皆様から書面、電話、電子メールの形で、哀悼、連帯、同情、支援の意思を表明いただいておりますことに対して、我々として大変感謝しており、勇気づけられていることを改めて申し上げます。このような皆様の支援の証については必ず日本に届けたいと思います。
今回の自然災害が起こった直後に、メキシコ政府からは、12人の隊員と6匹の救助犬からなる緊急援助隊の派遣の申し出を頂きました。彼等は日本時間の月曜日の午前に日本に到着し、現在、宮城県において救助活動を開始しようとしています。被災者を含む日本国民はかれらの活動に大変感謝することでしょう。
先週の金曜日に発生した地震と津波というのは史上例の無いものであります。日本は地震の多い国で、今回の被災地の方々は100年前の大震災の経験に基づき、非常用マニュアルを作って災害に備えてこられましたが、今回の災害というのは、我々の想定を遙かに超えるものであり、そのため、甚大な人的、物的被害が発生しております。現在の死者数は1900人に達しており、この数字は1万人を超えることも予想されます。そして、現時点での避難者数は40万人以上に昇っております。
被災地にいるメキシコ人の方々の安否に関しては、在京メキシコ大使館と協力し、日本政府としても安否確認に全力を尽くしているところであります。なお、現在のところメキシコ人の方が被災されたとの報告はございません。
福島県の原子力発電所に関しては、日本政府としては、今回の地震によって被害を受けた原子力発電所の安全が保たれるよう今後も最大限の努力を行って参る所存であります。
最後に、義援金の送付に関しては、有り難いことに現在までに大変多くの方々から問い合わせをいただいております。この点、メキシコ赤十字が義援金送付のための口座開設を行った他、日墨協会もすでに口座を開設しておりますので、関心をお持ちの方は、お手元に配布いたしました資料をご参照願います。
現在も我々は大変困難な状況にありますが、私は、皆様からの支援、そして関係者の努力によってこのような状況を克服できるものと確信しております。
ありがとうございました。
|