感染症広域情報の発出について
平成28年1月15日
メキシコ滞在中の皆様へ
外務省は, 感染症広域情報「中南米地域におけるジカ熱及びデング熱の発生」を発出しました。内容は下記のとおりです。(同情報は,「海外安全ホームページ」
(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2016C015) からも閲覧可能です。
【件名】中南米地域におけるジカ熱及びデング熱の発生
1 蚊媒介の感染症(ジカ熱及びデング熱)の発生
(1)2015年5月以降、ブラジルをはじめとする中南米地域においてジカ熱の発生が報告されています。現在、ブラジルの21州で感染が確認されているほか、世界保健機構(WHO)によれば、コロンビア、スリナム、エルサルバドル、グアテマラ、パラグアイ、メキシコ、ベネズエラ、パナマ、ホンジュラス、プエルトリコ等において、ジカ熱の感染例が報告されています。
(2)2015年11月28日、ブラジル保健省は、妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症に関連が見られることを発表しました。ジカ熱と小頭症の関係については、現在も引き続き研究が行われていますが、ジカ熱の発生が報告されている中南米地域に渡航・滞在される方は、在ブラジル日本国大使館等からの最新の関連情報を入手するとともに、蚊に刺されないようにするなど以下4を参考に十分な感染予防に努めてください。
(3)中南米地域では、ジカ熱と同様に、蚊を媒介とした感染症であるデング熱の発生も毎年報告されています。ブラジル保健省が発表した、2015年1月4日から12月5日までのブラジル全土でのデング熱感染者は1,587,080人、その内デング重症型が1,529人、死者が839人となっています。デング熱は、中南米地域において高温多湿になる季節に流行の最盛期を迎えますが、今シーズンのブラジルでは、例年よりも早い10月~11月と早期に感染者数の増加が始まっており、このような年はデング熱の流行年となる傾向にあることから、特に注意が必要です。ついては、ジカ熱に加え、デング熱についても十分な感染予防に心がけてください。
2 ジカ熱について
(1)感染源
ジカウイルスによる感染症で、ウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊に人が刺されると感染する可能性があります。
(2)症状
ジカウイルスを保有した蚊に刺されて感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は3~12日で、およそ2割の人に発症します。発症すると軽度の発熱(38.5℃)、頭痛、関節痛、筋肉痛、班丘疹、疲労感、倦怠感などを呈しますが、一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われています。また、デング熱やチクングニア熱と同様、不顕性感染(症状のない感染)例も報告されています。
3.デング熱について
(1)感染源
デング熱ウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカなどに刺されることで感染します。ヒトスジシマカは、ヤブ蚊とも呼ばれ、日本にも生息しています。不顕性感染を含めて感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内で1週間ほどでウイルス量が増えます。その蚊に人が刺されると感染する可能性があります。人から人へ直接感染することはありません。
(2)症状
デング熱ウイルスを保有した蚊に刺されてから2~14日(通常3~7日)の潜伏期間の後、およそ2~4割の人に発症します。発症すると38~40℃の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛及び発疹が現れます。不顕性感染例も報告されています。
デング熱を起こすウイルスには4種類あると言われています。同じ型のウイルスに再び感染した場合、免疫によって軽症ですみますが、異なる型に感染すると免疫が過剰に働き重症化することがあります。重症化したものはデング出
血熱またはデングショック症候群と呼ばれ、稀に死亡することもありますが、インフルエンザと比べると致死率がかなり低い病気です。
4.治療方法及び予防
(1)治療方法
現在、ジカ熱及びデング熱には特効薬がなく、一般に対症療法が行われます。血小板が低下し、出血を起こしやすくなるので、通常使用される鎮痛・解熱剤は控えてください。血小板の働きを弱める作用を持つアスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDsと呼ばれる解熱鎮痛剤の使用を避け、アセトアミノフェン(パラセタモール)を使用してください。ジカ熱やデング熱が流行している地域で蚊に刺されて発熱が続く、または発熱後に発疹が出たなど、ジカ熱やデング熱を疑う症状が現れた場合には、医療機関への受診をお勧めします。
(2)予防
ジカ熱及びデング熱には予防接種も予防薬もなく、蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法です。これらの感染症の発生地域に旅行を予定されている方、1月~5月にかけて蚊の繁殖が最盛期を迎えますので、次の点に十分注意の上、感染の予防に努めてください。
5 メキシコ日本国大使館より追加情報
なお、メキシコ国内においては、昨年よりチクングニヤ熱も急激に増加しています。(メキシコ全体の報告数は2014年の83件から2015年には11577件となっています。)チクングニヤ熱もデング熱と同様、ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介されるウイルス性疾患で、発熱・頭痛・筋肉痛・関節痛を主症状とします。いったん回復した後に筋肉痛や関節痛が再び出現し、長期間症状が続くこともあります。特別な治療法やワクチンはありませんので、デング熱と同様に蚊に刺されないことが大切です。
●外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし、肌の露出した部分には昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を2~3時間おきに塗布する。
●室内においても、電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳(かや)等を効果的に使用する。
●規則正しい生活と十分な睡眠、栄養をとることで抵抗力をつける。
●突然の高熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、発疹等が現れた場合には、デング熱を疑って、直ちに専門医師の診断を受ける。
●なお、蚊の繁殖を防ぐために、タイヤ、バケツ、おもちゃ、ペットの餌皿等を屋外放置しない、植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。
(問い合わせ先)
○在メキシコ日本国大使館
電話:(市外局番55) 5211-0028
国外からは(国番号52)55-5211-0028
ホームページ: https://www.mx.emb-japan.go.jp/
○在レオン日本国総領事館
電話:(市外局番477)343-4800
国外からは(国番号52)477-343-4800
■ 外務省海外安全ホームページ(※各国の詳細・最新の安全情報はこちらをご覧ください。)
http://www.anzen.mofa.go.jp/
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)
■ 外務省海外旅行登録「たびレジ」(3か月未満の渡航の方)
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/#
■ 在留届(3か月以上滞在される方)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html
■ スマートフォン用 海外安全アプリ
http://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/oshirase_kaian_app.html
■ 問い合わせ窓口
○外務省領事サービスセンター
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐,海外医療情報関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5144
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3678
★外務省海外安全ホームページでは,海外における安全対策としての注意事項をまとめた各種資料を公開していますので、皆様の海外安全対策にお役立てください。
<海外安全虎の巻>
http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/tora_2015.pdf
<海外赴任者のための安全対策小読本>
http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/overseas2013.pdf
<海外における脅迫・誘拐対策Q&A>
http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/kyohaku2013.pdf
★万が一,犯罪被害に遭われた際は,当館領事班までご連絡ください。
★在留届はインターネット上で提出することができます。転居等により連絡先が変更になった,あるいは帰国する場合にもインターネット上で手続きできます。
在留届電子届出システム http://www.ezairyu.mofa.go.jp/
★日本人の安全に関わる情報等広く周知すべき情報は,在留届に登録されたメールアドレスに送信されます。その他の情報に関する大使館メールサービスの受信登録,削除及びメールアドレスの変更は,次のURLからお願いします。
https://www.mailmz.emb-japan.go.jp/mailmz/menu?emb=mx
感染症広域情報の発出について
外務省は, 感染症広域情報「中南米地域におけるジカ熱及びデング熱の発生」を発出しました。内容は下記のとおりです。(同情報は,「海外安全ホームページ」
(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2016C015) からも閲覧可能です。
【件名】中南米地域におけるジカ熱及びデング熱の発生
1 蚊媒介の感染症(ジカ熱及びデング熱)の発生
(1)2015年5月以降、ブラジルをはじめとする中南米地域においてジカ熱の発生が報告されています。現在、ブラジルの21州で感染が確認されているほか、世界保健機構(WHO)によれば、コロンビア、スリナム、エルサルバドル、グアテマラ、パラグアイ、メキシコ、ベネズエラ、パナマ、ホンジュラス、プエルトリコ等において、ジカ熱の感染例が報告されています。
(2)2015年11月28日、ブラジル保健省は、妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症に関連が見られることを発表しました。ジカ熱と小頭症の関係については、現在も引き続き研究が行われていますが、ジカ熱の発生が報告されている中南米地域に渡航・滞在される方は、在ブラジル日本国大使館等からの最新の関連情報を入手するとともに、蚊に刺されないようにするなど以下4を参考に十分な感染予防に努めてください。
(3)中南米地域では、ジカ熱と同様に、蚊を媒介とした感染症であるデング熱の発生も毎年報告されています。ブラジル保健省が発表した、2015年1月4日から12月5日までのブラジル全土でのデング熱感染者は1,587,080人、その内デング重症型が1,529人、死者が839人となっています。デング熱は、中南米地域において高温多湿になる季節に流行の最盛期を迎えますが、今シーズンのブラジルでは、例年よりも早い10月~11月と早期に感染者数の増加が始まっており、このような年はデング熱の流行年となる傾向にあることから、特に注意が必要です。ついては、ジカ熱に加え、デング熱についても十分な感染予防に心がけてください。
2 ジカ熱について
(1)感染源
ジカウイルスによる感染症で、ウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊に人が刺されると感染する可能性があります。
(2)症状
ジカウイルスを保有した蚊に刺されて感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は3~12日で、およそ2割の人に発症します。発症すると軽度の発熱(38.5℃)、頭痛、関節痛、筋肉痛、班丘疹、疲労感、倦怠感などを呈しますが、一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われています。また、デング熱やチクングニア熱と同様、不顕性感染(症状のない感染)例も報告されています。
3.デング熱について
(1)感染源
デング熱ウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカなどに刺されることで感染します。ヒトスジシマカは、ヤブ蚊とも呼ばれ、日本にも生息しています。不顕性感染を含めて感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内で1週間ほどでウイルス量が増えます。その蚊に人が刺されると感染する可能性があります。人から人へ直接感染することはありません。
(2)症状
デング熱ウイルスを保有した蚊に刺されてから2~14日(通常3~7日)の潜伏期間の後、およそ2~4割の人に発症します。発症すると38~40℃の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛及び発疹が現れます。不顕性感染例も報告されています。
デング熱を起こすウイルスには4種類あると言われています。同じ型のウイルスに再び感染した場合、免疫によって軽症ですみますが、異なる型に感染すると免疫が過剰に働き重症化することがあります。重症化したものはデング出
血熱またはデングショック症候群と呼ばれ、稀に死亡することもありますが、インフルエンザと比べると致死率がかなり低い病気です。
4.治療方法及び予防
(1)治療方法
現在、ジカ熱及びデング熱には特効薬がなく、一般に対症療法が行われます。血小板が低下し、出血を起こしやすくなるので、通常使用される鎮痛・解熱剤は控えてください。血小板の働きを弱める作用を持つアスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDsと呼ばれる解熱鎮痛剤の使用を避け、アセトアミノフェン(パラセタモール)を使用してください。ジカ熱やデング熱が流行している地域で蚊に刺されて発熱が続く、または発熱後に発疹が出たなど、ジカ熱やデング熱を疑う症状が現れた場合には、医療機関への受診をお勧めします。
(2)予防
ジカ熱及びデング熱には予防接種も予防薬もなく、蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法です。これらの感染症の発生地域に旅行を予定されている方、1月~5月にかけて蚊の繁殖が最盛期を迎えますので、次の点に十分注意の上、感染の予防に努めてください。
5 メキシコ日本国大使館より追加情報
なお、メキシコ国内においては、昨年よりチクングニヤ熱も急激に増加しています。(メキシコ全体の報告数は2014年の83件から2015年には11577件となっています。)チクングニヤ熱もデング熱と同様、ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介されるウイルス性疾患で、発熱・頭痛・筋肉痛・関節痛を主症状とします。いったん回復した後に筋肉痛や関節痛が再び出現し、長期間症状が続くこともあります。特別な治療法やワクチンはありませんので、デング熱と同様に蚊に刺されないことが大切です。
●外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし、肌の露出した部分には昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を2~3時間おきに塗布する。
●室内においても、電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳(かや)等を効果的に使用する。
●規則正しい生活と十分な睡眠、栄養をとることで抵抗力をつける。
●突然の高熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、発疹等が現れた場合には、デング熱を疑って、直ちに専門医師の診断を受ける。
●なお、蚊の繁殖を防ぐために、タイヤ、バケツ、おもちゃ、ペットの餌皿等を屋外放置しない、植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。
(問い合わせ先)
○在メキシコ日本国大使館
電話:(市外局番55) 5211-0028
国外からは(国番号52)55-5211-0028
ホームページ: https://www.mx.emb-japan.go.jp/
○在レオン日本国総領事館
電話:(市外局番477)343-4800
国外からは(国番号52)477-343-4800
■ 外務省海外安全ホームページ(※各国の詳細・最新の安全情報はこちらをご覧ください。)
http://www.anzen.mofa.go.jp/
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)
■ 外務省海外旅行登録「たびレジ」(3か月未満の渡航の方)
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/#
■ 在留届(3か月以上滞在される方)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html
■ スマートフォン用 海外安全アプリ
http://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/oshirase_kaian_app.html
■ 問い合わせ窓口
○外務省領事サービスセンター
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐,海外医療情報関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5144
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3678
★外務省海外安全ホームページでは,海外における安全対策としての注意事項をまとめた各種資料を公開していますので、皆様の海外安全対策にお役立てください。
<海外安全虎の巻>
http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/tora_2015.pdf
<海外赴任者のための安全対策小読本>
http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/overseas2013.pdf
<海外における脅迫・誘拐対策Q&A>
http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/kyohaku2013.pdf
★万が一,犯罪被害に遭われた際は,当館領事班までご連絡ください。
★在留届はインターネット上で提出することができます。転居等により連絡先が変更になった,あるいは帰国する場合にもインターネット上で手続きできます。
在留届電子届出システム http://www.ezairyu.mofa.go.jp/
★日本人の安全に関わる情報等広く周知すべき情報は,在留届に登録されたメールアドレスに送信されます。その他の情報に関する大使館メールサービスの受信登録,削除及びメールアドレスの変更は,次のURLからお願いします。
https://www.mailmz.emb-japan.go.jp/mailmz/menu?emb=mx