本日,メキシコ連邦上院議会本会議において,マデロ大統領一族に対する日本公使館の庇護に関して日本国民に感謝する決議が採択されました。同決議に際して,山田駐メキシコ大使は以下のメッセージを発出しました。
本日,メキシコ連邦上院議会により,1913年のマデロ大統領一族に対する日本公使館の庇護に関して,日本国民,日本政府,外交官堀口九万一親族に感謝する決議がされたことにつき,同決議を主導したパトリシオ・マルティネス・ガルシア議員をはじめとする上院議員の皆様に対して,感謝の意を表明します。同決議が本会議で採択されたことを嬉しく思うと共に,マデロ一族を救った日本の外交官である堀口九万一臨時代理公使の勇気を誇りに思います。マデロ一族は,今日でもメキシコの多方面で活躍する一族であり,また日メキシコ両国関係においても貢献しています。2013~14年にかけて,両国は日墨交流年を祝いましたが,この出来事は,400年以上にわたる両国の友情を彩る多くの逸話の1つであり,日墨交流年の際には,マデロ元大統領の親族でもある政井マヤ氏に親善大使として貢献いただきました。
注:1913年2月9日,メキシコ革命の最中,悲劇の10日間と呼ばれるウエルタ将軍によるマデロ大統領に対するクーデターの際,マデロ大統領夫人,同父母の親族20名以上が日本公使館に駆けつけ,一族の親しい友人であり,また臨時代理公使であった,堀口九万一に庇護を求めた。堀口臨時代理公使は,ウエルタ将軍一派が日本公使館を攻撃すると見られていたにもかかわらず,一族の保護を続けた。クーデター後,マデロ大統領及び政権関係者は殺害されたが,一族は無事に公使館を出ることが出来た。この堀口臨時代理公使の人道的対応は,メキシコ国内において幅広く評価され,政権に就いたウエルタ大統領自身からも称賛されたと言われるなど,両国の友情を示す多くの逸話の1つとして知られている。
http://comunicacion.senado.gob.mx/index.php/informacion/boletines/19052-reconocera-senado-al-pueblo-y-gobierno-de-japon-por-hechos-de-1913.html
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