2013年3月7日
メキシコ在住の皆様へ
在メキシコ日本国大使館
TEL:(55)5211-0028
FAX:(55)5207-7030
大使館からのお知らせ
注意喚起(恐喝未遂電話について)
本年に入ってから邦人に対する恐喝未遂電話と思われる事案が3件発生しました。
ケース1:1月7日(月)午前9時頃 ハリスコ州
携帯電話が鳴ったため邦人男性が電話に出るとスペイン語で「お父さん,私連れ去られた。」と泣き叫びながら話す女の子の声が聞こえたため,気持ちが動転して日本に住む娘と思ったが,犯人が「ブエノ」とスペイン語を話したため詐欺と見破ったもの。犯人からの要求等は全くなし。念のため日本にいる娘へ連絡を取り無事を確認した。
ケース2:2月16日(金)午前1時頃 メキシコ市
自宅固定電話が鳴ったため出たところ,女性のしゃくり上げる鳴き声が聞こえたため息子が友人女性と外出中であったことを思い出して,その友人女性の名前を言いながら「大丈夫か。」と尋ねたところ,犯人もその友人女性の名前を言いながら「お前の娘を誘拐した。解放のため現金40万ペソをすぐに準備しろ。」と脅迫してきたため,「自分に娘はいない。馬鹿な真似はするな。」と犯人を戒めると同時に,念のため家族から息子の携帯電話へ連絡を取り無事を確認し,邦人男性から電話を一方的に切ったもの。
ケース3:昨年11月18日夜(今年に入ってから,同様の電話(ハリスコ州の局番)が連続して数回有り。)モンテレイ市
自宅固定電話が鳴ったためメキシコ人の夫が電話に出たところ,妻である邦人女性の氏名をいいながら,「やあ。僕が誰だかわかる。」と陽気な感じで言ってきたので,「いいえ。誰ですか。」と返答すると,「誰だろうね。当ててごらん。当ててごらん。」と言うので「分からない。誰。」と答えると,「遠くに住んでいる君の従兄弟だよ。」と言ったので,不審電話と見破り「ああ,あのろくでなしか。」と言って一方的に電話を切断したもの。
注意喚起:メキシコでは電話による恐喝事件が多数発生しています。不審な電話がかかってきた場合は以下の事を参考にしていただき,またご家族や職場等で防犯対策について話し合っていただければと思います。
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何も言わずに電話を切る。スペイン語が分からない振りをして電話を切る。
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知らない番号や「Privado」でかかってきた場合は出ない。(電話会社のオプションで相手側に自分の番号が表示されず「Privado」と表示される。)
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落ち着いて,何を言われても驚かない。(焦ると犯人につけいる隙があると思われる。)
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個人情報(住所,子どもの名前,携帯電話番号,経済状況等)は言わない。
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念のため掛かってきた電話番号,日時,声の特徴,内容をメモしておく。(万が一事実であった場合は事後捜査で必要となる。)
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子ども等家族の居場所をすぐに確認する。そのため学校,習い事等の連絡先,担当者の携帯電話番号等を確認しておき,いつでも連絡が出来るようにしておく。
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二度目の電話を受けないため,しばらくの間受話器を外しておく。
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常日頃から家族で連絡体制や居場所を確認しておく。
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個人情報をむやみに他人に知らせない。(守衛やお手伝いさんであっても信用しない。)
その他参考事項
* 刑務所から無作為に電話を掛け,家族等を誘拐したと脅して現金を銀行口座に振り込ませたり,携帯電話カードに課金させたりする恐喝電話があります。
* メキシコでは米国に出稼ぎ(不法等を含む)している家族・親戚が多数いるため,そこにつけ込んだ恐喝電話(遠い親戚が不法滞在で拘束されたため釈放のため金が必等)があります。
* セクシオン・アマリージャ(表紙が黄色の電話帳)には,日本と同様に各家庭の固定電話番号が記載されている場合がありますが,恐喝電話の犯人が利用することがある言われています。
* フェイスブックの個人情報が利用され誘拐された事件報道が昨年ありましたので,個人情報の管理については十分注意してください。
* 犯人が子どもを誘拐した旨の恐喝電話を保護者に入れると同時に,仲間が子どもの携帯電話に電話をしてお互い連絡が取れないようにする手口があります。(同時に電をすることで,保護者が子どもの安否確認を出来ないようにする。)
* 個人情報を保護するため連絡網等の電話番号の下4桁等を漢数字にしたりする方法もありますので参考にしてください。
以上
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